布団クリーニング
羽毛布団の洗濯は自分でできる?自宅やコインランドリーでやるときの注意点や失敗しないケア方法を紹介
羽毛布団、たまには洗濯していますか?
長年使っている羽毛布団には、汗や皮脂などの汚れが蓄積しています。
ただし洗濯したくても、自分でできるものなのか・何をすればいいのかわからない人もいるでしょう。
自宅やコインランドリーで羽毛布団を洗濯するときの注意点や失敗しないケア方法を今回紹介します。
羽毛布団の自宅での洗濯方法
一部の例外はあるものの、大半の羽毛布団が自宅でも洗濯可能です。
「お金がかからない」や「思い立ったときに洗える」などのメリットがあります。
ただし洗濯方法を誤ると、羽毛布団がダメになってしまい、かえって高くつくかもしれません。
下記の方法を参考にしつつ、ご自身の判断で行ってください。
縦型洗濯機で洗う方法・流れ
(1)洗濯槽に水を溜め、洗剤を入れます。
(2)汚れている部分を外側にしながら、羽毛布団をきれいに丸めましょう。
(3)丸めた羽毛布団を洗濯ネットに入れ、洗濯槽にセットします。
(4)上から数回押して羽毛布団を沈め、浮き上がらないようにしっかりと水と吸わせましょう。
(5)大物洗いコース・毛布コース・ドライコースなど、取扱説明書や商品紹介ページに記載のある羽毛布団洗濯に適したコースを選択し、洗濯機をスタートさせます。
ドラム式洗濯機で洗う方法・流れ
(1)汚れている部分を外側にし、羽毛布団をきれいに丸めましょう。
(2)丸めた羽毛布団を洗濯ネットに入れ、洗濯槽にセットします。
(3)大物洗いコース・毛布コース・ドライコースなど、取扱説明書や商品紹介ページに記載のある羽毛布団洗濯に適したコースを選択し、洗濯機をスタートさせましょう。
ドラム式洗濯機は、種類によって洗濯ネットが使用できない場合があります。
取扱説明書や商品紹介ページを事前に確認しましょう。
また脱水の途中でエラーが起きた場合は、洗濯機を止めて洗濯ネットから羽毛布団を一旦取り出します。
重さが均一になるように羽毛布団を洗濯槽全体に広げてから脱水を再スタートしましょう。
手洗い(浴槽洗い)する方法・流れ
(1)羽毛布団が入る大きさの容器(浴槽など)を用意しましょう。
(2)羽毛布団が十分に浸かるほどの水を容器に入れ、洗剤を溶かします。
(3)羽毛布団を容器に入れ、手や足で優しく押し洗いしましょう。
(4)泡が出なくなるまで、数回ほど水を入れ替えてすすぎます。
(5)洗い終えた羽毛布団を容器の縁に掛けて、1時間ほど乾かしましょう。
手洗いするときは、羽毛布団を傷めないように優しく扱いましょう。
洗濯後の羽毛布団の干し方
風がよく通り、直射日光の当たらない日陰に洗濯後の羽毛布団は干してください。
物干し竿を2本立て、羽毛布団がくっつかないように干すと乾きが早くなります。
高温で乾かす乾燥機は、ダニの対策にいいとの意見があるものの、長時間使用すると羽毛にダメージを与える場合があるので、おすすめはしません。
羽毛布団の洗濯に失敗するとどのようになる!?
自宅で羽毛布団を洗濯すると、失敗する可能性があります。
たとえば羽毛が潰れて羽毛布団が全体的に「ぺちゃんこになる」場合があります。
羽毛の表面に施されている撥水加工が洗剤などによって剥がれるためです。
空気の層が無くなって温かさが軽減します。
布団の一部分に「羽毛が片寄る」場合もあります。
元々の羽毛量が少なかったり、乾燥時に片寄りを直さなかったりすると起きる現象です。
キルティング加工がされていない「シームレス」の羽毛布団は特に、洗濯できないので注意しましょう(クリーニングの依頼を大和屋でもお断りしています)。
また布団から「羽毛が飛び出る」場合もあります。
洗濯ネットの不使用や洗濯による縫い目の緩みから起きる現象です。
洗濯機の故障の原因にもなりかねません。
さらに羽毛布団が「洗濯前よりも臭くなる」場合があります。
脱水が不十分でカビが発生したり、水に濡れると臭くなる羽毛の種類もあったりするので注意が必要です。
羽毛布団はコインランドリーでも洗濯できるが要注意!?
コインランドリーでも、羽毛布団は洗えます。
家庭用より大型の洗濯機が使えるので、洗濯しやすいかもしれません。
ただし注意すべき点もあるので、確認しておきましょう。
羽毛布団をコインランドリーで洗濯する方法・流れ
コインランドリーで羽毛布団を洗濯する際の流れを説明します。
(1)布団カバーを外しておきましょう。
(2)羽毛布団を半分に折り、小さくなるように巻いていきます。
(3)洗濯機に羽毛布団を入れましょう。
(4)洗剤を入れて洗濯をスタートします。
洗濯機に入れる際、サイズが合わないのに、無理やり押し込もうとしないでください。
逆にスペースが余るぐらい大きいと、空回りして洗濯が中断される原因にもなりかねません。
9割程度が羽毛布団で埋まる大きさの洗濯機を使用するといいでしょう。
羽毛布団をコインランドリーで洗濯するときの注意点
コインランドリーは、1つの洗濯機を多くの人が利用します。
ほかのお客さんの中には、ペットの汚れが付いた衣類や、病人が使用した布団などを洗う人もいるかもしれません。
定期的に清掃されはするものの、自分しか使わない自宅の洗濯機より衛生面で劣る可能性を視野に入れておきましょう。
また羽毛布団は大きいので、持ち運び面も考慮する必要があります。
車がある場合はともかく、無い人はコインランドリーまで羽毛布団を担いで歩かなければいけません。
羽毛布団を入れるバッグなども準備する必要があります。
しかも複数枚を洗濯する場合には、枚数の分だけ持ち運びが大変になるでしょう。
さらに洗いたいときにコインランドリーが空いていない可能性もあります。
こちらも車で待機できるならばともかく、羽毛布団のような大きな荷物を抱えて洗濯機が空くまで待つのは避けたいでしょう。
混雑の少ない時間を狙えればいいのですが、多忙で時間の調整ができない人は待つしかありません。
羽毛布団を自分で洗濯するときの注意点
失敗する可能性を紹介したとおり、自宅やコインランドリーでも羽毛布団を自分で洗濯する際には注意したい点があります。
ほかの注意点も確認しておきましょう。
自分で洗濯できない羽毛布団がある
自分で洗濯できない羽毛布団の見分け方は下記の通りです。
■洗濯表示で見分ける
まずは、羽毛布団に付いている洗濯表示を確認しましょう。
洗濯機で洗濯可能とされているのは下記のマークがある場合です(マークの真ん中になる数字は液温の上限です)。
以下の洗濯表示がある場合は手洗いができます。
説明で書いているように、手洗いは可能ですが、洗濯機は使用できません。
自宅での洗濯ができない羽毛布団には下記のマークが付いています。
以下の洗濯表示がある場合、自宅での洗濯はできません。
■羽毛の種類で見分ける
羽毛の種類にも注意しましょう。
使用されている羽毛がダックであれば、水に濡れると獣臭が発生する可能性が指摘されています。
芯があるフェザーの分量が多い羽毛布団は、側生地を突き破って羽軸が出てくる可能性があります。
これらの羽毛が使用されているのであれば、自宅での洗濯は避けた方がいいでしょう。
■縫製(キルティング加工)で見分ける
キルティング加工とは、羽毛が片寄らないように、生地を縫い合わせてマス目を作る手法です。
キルティング加工がされていない「シームレス」の羽毛布団は、羽毛が移動して片寄りができてしまうので、洗濯はできません(先述のとおり、クリーニングの依頼を大和屋でもお断りしています)。
洗濯および乾燥させる環境を事前確認
羽毛布団を洗濯・乾燥させられる環境があるかも注意を払いましょう。
■洗濯機の容量と羽毛布団の大きさ
布団のサイズをあらかじめ見ておき、洗濯機に表示してある最大容量の6~7割程度に収まるかをチェックしましょう。
洗える布団サイズの目安は洗濯機の容量に対して以下ぐらいが目安とされています。
・シングルサイズ:5kg~
・セミダブルサイズ:7kg~
・ダブルサイズ:10kg~
■洗濯機の機能
洗濯機に対応機能やコースがなくて、羽毛布団を洗えない可能性があります。
取扱説明書や商品紹介ページを読み、羽毛布団の洗濯に対応しているか(対応コースがあるか)を確認しましょう。
「大物洗いコース」や「毛布コース」の項目に記載がないか確認してみてください。
■干すスペース
羽毛布団を完全に広げられるスペースの確保が必要です。
マンションやアパートなどにお住まいでベランダが狭い場合は、スペースが確保できるかを確認しておきましょう。
■天気予報
サイズにもよりますが、羽毛布団を完全に乾かすには1日半から2日程度は晴天下で干す必要があるといわれています。
天気予報を確認して2日以上雨が降らない日に羽毛布団の洗濯は行いましょう。
洗濯ネットや洗剤にも要注意
羽毛布団を洗う際には洗濯ネットを使用するのが基本です。
洗濯ネットを使用しなければ、羽毛の片寄りや側生地の傷みが発生する可能性があります。
洗濯ネットが無い場合は、洗濯キャップを使用してもいいでしょう(洗濯キャップと洗濯ネットは併用できない場合があるため、取扱説明書や商品ページなどに従って正しく使用してください)。
使用する洗剤は、おしゃれ着専用や中性のものにしましょう。
アルカリ系洗剤を使用すると、タンパク質で構成されているため羽毛が溶ける可能性があります。
羽毛の油分も必要以上に落ち、布団がぺちゃんこになるかもしれません。
また粉洗剤の使用も控えてください。
きちんと溶けていない場合、羽毛に残りやすく側生地を傷める可能性があります。
さらに柔軟剤の使用もNGです。
羽毛は油分に弱く、柔軟剤の効果で本来の撥水力が低下する可能性があります。
香り付けなどの目的で使いたいのであれば、柔軟剤はカバーに使用しましょう。
頻繁に洗い過ぎない
羽毛布団を洗濯し過ぎると、劣化が早まる可能性があります。
自宅で洗濯をするならば、年に1〜2回にとどめておきましょう。
定期的なメンテナンスとして、プロによるクリーニングを数年に1回は行うのが、清潔さと品質のキープには効果的です。
羽毛布団自体を洗わない場合でも、カバーをこまめに交換・洗濯しましょう。
羽毛布団を長く使うときに意識したいポイント
羽毛布団をできるだけ長く使うにはコツがあります。
日々の使用やメンテナンスなども含めて、羽毛布団を長く使うために意識したいポイントを以下にまとめました。
カバーを付けて使用する
カバーを付ければ、羽毛布団を汚れや傷みから守れます。
清潔さを保つために、カバーを定期的に交換・洗濯しながら使いましょう。
通気性がよくて抗菌・防臭効果のある布団カバーを使えば、カビや臭いもケアできます。
定期的に干す
睡眠中、人は汗をかきます。
汗を吸収した羽毛布団を放っておくと、臭いが付いたり湿気でカビが生えたりするでしょう。
カバーだけでなく、羽毛布団自体も定期的に干すのが重要です。
風通しのいい日陰で干しましょう。
オフシーズンの保存に注意する
夏場などの暑い時季は、羽毛布団のオフシーズンといえます。
湿気が多い時季でもあるので、羽毛布団の保管にも注意しましょう。
長期間保管する場合には、風通しのいい場所に羽毛布団を置くのが好ましいです。
どうしても押入れにしか入れられない場合は、除湿剤や防カビ剤を利用するなどの工夫をしましょう。
丸洗い・保管サービスや打ち直し(リフォーム)を利用する
羽毛布団の洗濯が難しい場合は、クリーニングに出すのがいいでしょう。
ダメージを最小限に抑えながらきれいにできるので、羽毛布団を長く使いたい人におすすめです。
また適切な収納場所が無い人は、オフシーズン中に羽毛布団を預かってもらえる保管サービスを利用するのもいいでしょう。
へたりが気になっているならば、新品に近い状態に再生できる羽毛布団の打ち直し(リフォーム)を検討してみてください。
羽毛布団の洗濯や保管は大和屋にお任せ!
羽毛布団の洗濯について流れや注意点を今回紹介しました。
紹介したとおり、自分で洗濯をする場合はリスクが伴います。
リスクを減らしつつ羽毛布団の洗濯をするならば、クリーニング業者に依頼するのがおすすめです。
クリーニング業者に依頼すれば、洗濯や乾燥はもちろん、保管までお願いできる場合もあります。
車がない人や複数枚を洗濯したい人などには、宅配クリーニングもおすすめです。
なかでも1958年創業の老舗クリーニング企業・大和屋が提供するヤマトヤクリーニングをぜひご利用ください。
あなたの大事な羽毛布団を職人の技できれいに仕上げます。
大和屋の布団クリーニングについては、下記の専用ページで詳細をご確認ください。
羽毛布団の打ち直しも、大和屋にお任せください。
下記の専用ページで打ち直しについても確認できます。
【おことわり】
ヤマトヤクリーニングの利用を除き、本記事で紹介している方法を大和屋が推奨しているわけではありません。
記事の内容に従って羽毛布団の洗濯をする場合、あくまでご自身の責任で行なってください。