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枕を洗う頻度は? 素材別の正しい洗い方・干し方や「乾かない」の解決法

 

カバーやシーツに比べて、枕本体を洗う頻度は低くてもかまいません。

 

ただし、枕には寝ている間に汗や汚れがつき、それがダニやカビの原因になっている可能性があります。

 

それでも単純に「洗えばいい」わけでもなく、洗えない枕も中にはあります。

 

枕本体を洗う頻度はどの程度が適切なのか。

 

自宅で行えるセルフケア方法などと一緒に確認していきましょう。

 

 

【この記事の解説者】

大和屋・専務取締役・永江宏徳
大和屋・専務取締役・永江宏徳

 

 

 

枕の洗濯が必要な理由

 

枕の洗濯が必要な理由

 

私たち人間は、寝ている一晩の間にコップ一杯分(200ml)程度の汗をかくといわれています。

 

皮脂やフケなども落ちているでしょう。

 

それらが染み込む・つくため、枕は洗う必要があります。

 

汚れた枕をそのまま使い続けると、下に挙げたような健康面でのリスクにつながりかねません。

 

  • ●肌荒れ・ニキビ:枕についた汚れや雑菌などが、寝ている間に顔に付着し、ニキビや吹き出物など肌荒れにつながる恐れがある
  • ●アレルギー・喘息:枕についたダニ(死骸・フン)やカビは、アレルギーや喘息の原因とされる
  • ●睡眠の質の低下:臭いやホコリっぽさによって睡眠の質が下がる

 

枕の正しい洗濯と乾燥が、臭いや汚れを取り除き、ダニ・カビ・雑菌の繁殖防止につながります。

 

中材がほぐれ、ヘタリの改善も見込めます。

 

その結果、快適な眠りが期待できるでしょう。

 

 

 

枕を洗う頻度はどのくらいが正解?

 

枕を洗う頻度はどのくらいが正解?

 

枕を洗う頻度の目安を紹介します。

 

カバーやシーツを洗う頻度も載せたので、参考にしてみてください。

 

 

■枕本体の洗濯頻度:年2回に1回が目安

 

枕本体の洗濯は、半年に1回のペースで行うぐらいが一般的な目安といえます。

 

「臭いが気になる」や「素材によって」などと条件で差があり、下にまとめたようにサイトによってもバラバラです。

 

洗い過ぎると傷みますが、数か月に一度程度であれば、枕の耐久性から考えても無理のないペースといえるでしょう。

 

「枕の汚れやニオイが気になる場合は、半年〜1年に一度洗濯しましょう」 LOFTY

「素材にもよりますが、枕は1~3か月に1回を目安に洗濯しましょう」 MIZUNO

「枕本体は、年に4回程度、可能なら季節ごとに洗濯することをおすすめします」 東京ガス

 

 

私個人も、年に1〜2回は洗っています。

ただ夏場は汗をかくので、月に1回ぐらい洗いたいなと思っているのが正直なところです。

ホームセンターで売っている枕を2〜3年おきに買い替えながら私は使っているのですが、古くなったものをすぐに捨てるのではなく、

2〜3個ほどストックして適度に洗濯や乾燥をしながら循環させる方法が個人的にはおすすめです。

 

 

■枕カバー・シーツの洗濯・交換頻度:週1〜2回程度

 

カバーやシーツは、枕の汚れを防止するためのものです。

 

顔や髪などに直接触れる点も考えて、本体よりも頻繁な洗濯するのが望ましいです。

 

週に1〜2回程度の交換や洗濯が理想的といえます。

 

 

ニキビなどの肌荒れが気になる方や大量に寝汗をかく方は、より高い頻度で交換してもいいでしょう。

 

そこまで頻繁に洗濯や交換ができない方は、カバーの上にタオルを敷き、タオルを毎日交換するのも手軽でおすすめです。

 

恥ずかしながら、お酒を飲んだあとなど、風呂に入らずにそのままのときは、タオルを枕の上に敷いて寝る場合が私はあります。

ほかにも、散髪直後で毛がつきやすいときや、ヘアセットや化粧をしたまま昼寝をするときなども、タオルを枕に敷いて寝ると汚れ防止になるのでおすすめです。

 

 

■子どもの枕や抱き枕の洗濯頻度目安

 

枕といっても多種多様です。

 

 

たとえば子どもの枕は、アレルギーの観点でも気をつけたい方も多いのではないでしょう。

 

子どもは汗をかきやすく、赤ちゃん時期であればよだれや吐き戻しなどの汚れがつく場合もあります。

 

なかなか難しいかもしれませんが、赤ちゃんが使う枕の本体は毎日か2日に1回、カバーは暑い時期は毎日・寒い時期でも2〜3日に1回は洗うのが理想です。

 

 

抱き枕の場合は、枕と同じく汗や皮脂はもちろん、外着のままで使うと服についたホコリや食べこぼしなども付着する恐れがあります。

 

洗う頻度も枕と同じく、半年に1回ぐらいを目安にしましょう。

 

 

 

枕が洗えるかを事前にチェック

 

枕が洗えるかを事前にチェック

 

「洗おう!」と思っても、洗えない枕も中にはあります。

 

お持ちの枕が洗えるかを確認しましょう。

 

 

■洗濯表示マークの見方と、ない場合の洗濯可否の確認方法

 

枕が洗えるかは、洗濯表示で事前に確認してください。

 

洗える場合と洗えない場合のマークを下に記載しました。

 

 

●洗濯可能

 

 

桶のマークに手が入っている、または「30」などの数字がある場合は、手洗いや洗濯機での水洗いが可能です。

 

 

●洗濯不可

 

 

桶のマークに「×」(バツ)がついている場合は、水洗いできません。

 

 

中には、側生地は洗えても中材(羽毛など)が洗えないなど、一部のみ洗濯可能な枕もあります。

 

取扱説明書やホームページなども確認してみてください。

 

 

洗濯表示がない場合も同様です。

 

取扱説明書やホームページの記載、もしくは販売店の説明に従いましょう。

 

 

■【素材別】洗える枕と洗えない枕のリスト

 

種類洗える/洗えない洗濯方法コツ/注意点
パイプ洗える洗濯機/手洗い●中のパイプが出てこないよう、洗濯ネット必須
ポリエステルの綿洗える洗濯機/手洗い●偏りやすいので、手洗いか、洗濯機の場合はネットに入れて優しく洗う
●脱水後・乾燥前に、パンパン叩いて形を整える
ビーズ洗える手洗い推奨●破損するとビーズが散乱するため、洗濯機を使う場合は、洗濯ネットに入れる
羽毛・羽根一部洗える手洗い推奨●中性洗剤を使用
●乾燥が不十分だとニオイやカビの原因になるのでしっかり乾かす
低反発ウレタン洗えない水洗いNG●水に濡れると劣化・硬化する
そばがら洗えない水洗いNG●濡れると、中材が腐ったり、カビが生えたりする 天日干しで湿気を取り除いてケアする

 

 

 

枕の正しい洗い方と失敗を回避するための注意点

 

枕の正しい洗い方と失敗を回避するための注意点

 

枕が水洗いできるとわかったら、ご自宅で洗ってみるのも一つの手です。

 

一般的な手順と失敗を防ぐための注意点をまとめましたので、参考にしてみてください。

 

 

■洗濯機の場合

 

洗濯機を使う場合の準備品や手順から確認していきましょう。

 

洗濯機を使えば時短にはなりますが、いくつか注意点もあります。

 

 

【準備品】

 

  • ●洗濯ネット(枕の破損や洗濯機の故障を防げる)
  • ●粉末洗剤(洗浄力が強い。皮脂や汗などのタンパク質汚れにおすすめ。漂白剤入りのものを選べば、黄ばみ対策にもなる)

 

 

【手順】

 

  1. 1.カバーを外し、枕本体の汚れをはたき落とします。
  2. 2.大判の洗濯ネットに枕を入れましょう。ファスナーで開閉できるタイプの枕は、全開にした状態で洗濯ネットに入れましょう。中材までしっかり洗剤が行き渡り、汚れ落ちがよくなります。
  3. 3.「大物洗い」「毛布コース」「手洗いコース」など、弱水流のコースを洗濯機で選びます。
  4. 4.しっかり脱水をしてから干しましょう。脱水が不十分だと乾くのに時間がかかり、カビの原因になります。

 

 

【注意点・コツ】

 

洗濯槽の中で枕が偏って脱水エラーになる場合があります。

 

縦型洗濯機の場合、水位を高めに設定し、水流で枕全体をしっかり動かすようにしましょう。

 

脱水時に片寄りがひどい場合は、一度取り出し、手で押し付けて水を切ってから再度脱水してみると改善できるかもしれません。

 

 

■手洗いの場合

 

洗濯機を使うのに不安があったり、枕が大きくて洗濯機に入らなかったりする場合は、浴槽や洗面台で手洗いをするのがおすすめです。

 

こちらも準備物や手順を確認しましょう。

 

 

【準備物】

 

  • ●中性洗剤(または粉末洗剤)
  • ●ゴム手袋:洗浄力の高い洗剤や、長時間の作業で手が荒れる可能性がある

 

【手順】

 

  1. 1.40度以下のぬるま湯を浴槽や洗面台に張り、洗剤を溶かします。
  2. 2.枕を浸し、ゴム手袋をした両手で優しく押し洗いします。
  3. 3.水を入れ替え、泡が出なくなるまで十分にすすぎます。
  4. 4.浴槽のフチに立てかけるなどして、水をしっかり切ってから干しましょう。

 

 

■コインランドリーで洗う・乾かす場合

 

コインランドリーは時短の強い味方です。

 

乾燥機(タンブル乾燥)を使えば、短時間で中までしっかり乾かせます。

 

 

ただし、乾燥機に入れて問題ない素材かを洗濯表示で事前に確認した上で、生地を傷めない設定でかけましょう。

 

もちろん、乾燥機不可の場合は使用しないでください。

 

枕を無理なく入れられる容量の大きな洗濯機や乾燥機を選ぶのも重要です。

 

 

乾燥機の使用可否は、洗濯表示をみて、下のマークから判断できます。

 

 

 

【時間】

 

枕の素材や厚みによりますが、30分〜1時間を目安にかけましょう。

 

 

【注意点・コツ】

 

羽毛や羽根の枕は、乾燥機OKの場合も、低温設定で、途中で取り出してほぐしながら乾かすのがおすすめです。

 

 

 

枕の望ましい干し方と乾燥テクニック

 

枕の望ましい干し方と乾燥テクニック

 

中材が湿ったままだと、カビや臭いが枕に発生してしまいます。

 

素材ごとで天日干しと陰干しを使い分けて、しっかり乾燥させましょう。

 

もちろん製品ごとでの違いにも注意し、洗濯表示や取扱説明書などで天日干しの可否などを事前にチェックしてください。

 

 

【素材別】

 

  • ●天日干しが可能な素材:ポリエステル綿・パイプ・そばがら
  • ●陰干し必須の素材:羽毛・羽根・低反発ウレタン、変色の恐れがある色柄物

 

 

【干し方】

 

平らな場所に置く「平干し」が基本です。

 

専用の平干しネットや、二つの物干し竿を渡して干す「M字干し」も有効です。

 

タンブル乾燥ができるものは、乾燥機にかけたほうがフワッと仕上がるでしょう。

 

 

【時間】

 

天気のいい日であれば、午前中に洗って午後の間干せば、夜には使える状態まで乾く場合もあります。

 

ただ枕は厚みがあるため、乾きにくいのも事実です。

 

丸1日もしくは2日程度かけてでもしっかり乾かすのがおすすめです。

 

 

【工夫】

 

途中で裏返したり叩いたりして、風を通しながら中材を空気に触れさせましょう。

 

 

 

枕の洗濯・手入れに関するよくあるQ&A

 

枕の洗濯・手入れに関するよくあるQ&A

 

枕の洗濯に関する「よくある疑問」とその答えもまとめてみました。

 

参考にしてみてください。

 

 

【Q1】枕が乾かないとき、ドライヤーを使ってもいい?

 
【A1】使ってもいいのですが、冷風または低温の設定で、20cm以上離して枕全体に風を当てるようにするのが望ましいです。
 
枕が乾かないからといって、一箇所に集中してドライヤーを長時間当てるのは避けましょう。
 
生地や中材が傷む可能性があります。

 

 

【Q2】黄ばみやひどい汗ジミを落とすコツは?

 
【A2】枕の黄ばみやひどい汗ジミは、普通の洗濯だけでは落ちにくいです。
 
粉末洗剤(漂白剤入りがおすすめ)を溶かしたぬるま湯に、1〜2時間つけ置きしてから洗濯してみてはいかがでしょうか。
 
酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)を使った「オキシ漬け」も、臭いと黄ばみ対策に有効です。
 
もちろん、洗濯表示を確認してから行いましょう。

 

 

 

【Q3】洗えない枕(低反発ウレタンなど)は、どう手入れすればいい?

 
【A3】水洗いができない低反発ウレタンやそばがらの枕は、下にまとめたようなケアで清潔感を保ちましょう。

 
●(そばがら)天日干し:そばがらは、天日に当てて湿気を取る
●陰干し:風通しのいい日陰で、定期的に干して湿気を取り除く
●除菌・消臭スプレー:表面の臭いを抑えるのに効果的。湿気がこもらないよう、スプレー後はしっかり乾燥させる

  

 

【Q4】枕の寿命はどれくらい?買い替えの目安は?

 
【A4】寿命は枕の素材によって異なります。
 
下に目安をまとめてみました。
 
また、ヘタリが戻らない・臭いや黄ばみが取れない・中材が固まってきたのを買い替えのサインと捉えてもいいでしょう。
 
●ポリエステル綿:1〜3年
●低反発ウレタン:3〜5年
●そばがら:2〜3年
●パイプ:3〜5年

 

 

ヤマトヤクリーングでは、ダスキンの「ふんわり包まれまくら」の販売もしています。

包み込むような寝心地のよさと、自宅の洗濯機で丸洗いできるのが特長です。

買い替えを検討している方は、候補に入れてみてはいかがでしょうか。  

https://www.duskin.jp/item/sleep/dc003220/

 

 

■Q5:プロのクリーニングと自宅洗濯では何が違いますか?

 
【Q5】プロのクリーニングでは、下記のような利点が期待できます。

 
手間:自宅での洗濯・乾燥の手間と失敗のリスクをなくせる

 
仕上がり:プロは、中材の傷みを防ぎながら、奥まで徹底的に洗浄・乾燥をする。ふっくらとした仕上がりと高い除菌作用が期待できる
 

対応素材:羽毛や低反発ウレタンなど、自宅では洗えない・洗うのが難しいデリケートな枕も依頼できる

 

 

 

枕を清潔に保つならヤマトヤクリーニングに相談!

 

 

清潔な枕は、あなたや家族の健康の強い味方です。

 

ただし自宅でのケアでは、手間暇がかかるのはもちろん、「中途半端な乾燥によるダニ・カビ・雑菌の発生」や「間違った洗い方による枕の破損」も心配ではないでしょうか。

 

せっかく買った枕を台無しにしてしまうリスクも避けたいものです。

 

 

ヤマトヤクリーニングでは、へたりや臭いが気になる枕を専門の技術で徹底的にクリーニングし、ふっくら清潔に仕上げます(そばがら・やしがらの枕はクリーニング不可)。

 

1958年創業の老舗クリーニング屋による丁寧な仕事が強みです。

 

宅配クリーニングで全国対応しています。

 

 

手間暇をかけずに、枕の衛生問題を根本から解決したい方は、ぜひヤマトヤクリーニングにご相談ください。

 

布団と同じように、中材からきれいにするだけでなく、防カビ/防虫・抗菌加工もできます。

 

羽毛布団の打ち直しのように、枕のリフォーム(9,000円程度・要見積もり)の相談も可能です。

 

外さずに送ってくだされば、枕カバーのクリーニングもいたします(別オプション)。

 

 

枕のクリーニングについては「布団クリーニング」のページで案内しております。

 

下記の専用ページからサービスの紹介をご確認ください。

 

 

 

ヤマトヤクリーングでは、布団と併せて枕のクリーニングを依頼いただく例が多いです。

大き過ぎたり、値段が高かったりして自宅では洗えない枕はぜひヤマトヤクリーングにご相談ください。

もちろん、布団とのセットでの依頼も大歓迎です。

 

【おことわり】

 

ヤマトヤクリーニングでのクリーニングを除き、本記事で紹介している洗濯方法を大和屋が推奨しているわけではありません。

 

記事の内容に従ってシーツの洗濯などをする場合、あくまでご自身の責任で行ってください。

編集者プロフィール

永江 宏徳
永江 宏徳株式会社大和屋・専務取締役
新潟県糸魚川市にある1958年創業の老舗クリーニング業者「株式会社大和屋」の専務取締役。宅配クリーニング「ヤマトヤクリーング」では全国からの依頼に対応中。職人による確かな洗浄技術が好評で、衣類・布団・テント・ぬいぐるみなど、さまざまなものをクリーニング!