店長ブログ衣類クリーニング
お気に入りの服を長く大切に着るために
伸び縮みして体にフィットするストレッチウェアが昨今では人気ですね。
その伸縮性のある素材に多用されているのは「ポリウレタン」。
「糸が伸びきってしまい、型崩れを起こす」などの欠点もあります。
よれよれになるストレッチ素材
ポリウレタンは、伸縮性に優れているのでインナー、スポーツウェアにはもちろん、衣服のシルエットを整えるのにも役立つので、アウターにも多く使われています。
近年、アウターでの使用が増えたのは、保形性に優れ、芯地などが節約でき、軽量な衣服を作ることができるからです。
その結果、ストレッチ性のある幅広い分野の衣服でポリウレタン糸が劣化して、凸凹に波打つたり、伸びてタルミが生じてしまったりという事故が多発しています。
取り扱い方には注意が必要
ポリウレタン糸を使ったストレッチ性のある衣服の取り扱いには、次のような点に留意することが必要です。
①薄地の場合は、ポリウレタン糸の切断に注意しましょう。着脱時にひっかいたり、引っかかったりしないように注意しましょう。
➁濡れたままの放置は避けてください。
③水道水には塩素が含まれます。漬け置き洗いは危険です。
④汚れは完全に落とし、十分に脱水してから日陰干しをしてください。
⑤塩素系漂白剤の使用は避けてください。
⑥保管は温度が低いところにするか、除湿剤などを利用して湿気対策を心がけましょう。
➆水着は濡れたまま放置せず、日焼け止めオイルは洗い流してください。
⑧高温のアイロンは避けてください。乾燥機の熱も高すぎると、劣化が生じます。
汚れや水濡れを放置しない
ポリウレタン糸には、どこにでもある空気中のの水分(湿気)など、排除できない原因によって、時間の経過と共に性能劣化が生じてしまうという欠点があります。
これを「経時劣化」や「自然劣化」と言います。
時間が経つにつれて劣化してしまうことですから、ポリウレタンの製造後、何もしなくても劣化は始まります。
もちろん衣服の姿になった後も同様に進行し、着用してもしなくてもポリウレタンの劣化は進みます。
また、「経時劣化」は汚れや水濡れを放置しておいたり、紫外線、暖房器具の熱などが加わったりすると加速されます。
したがって、着用・保管にあたっては低温低湿を心がけ、着用後はソフトな洗い方ができるように、汚れが少ないうちにクリーニングするなど、劣化を促進しないようにすることが大切です。