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アクリルとは

これから着る冬服では、品質表示のところによく「アクリル」と書かれた衣類を見るかもしれません。

でも、アクリルと思うと、今では下記のような物を思い浮かべるかもしれません。

アクリル板

新型コロナウイルスが流行る中、このアクリル板のアクリルボードはよく見かけますね。

でもこれは違います。

アクリル繊維とアクリルボードなどの違いは何か?

アクリル繊維の主成分はポリアクリロニトリル。アクリル繊維は主に毛糸の代替えのような使われ方が多いです。

アクリル板などのアクリル樹脂の主成分はポリメタクリル酸メチルです。アクリル樹脂は透明性や耐候性が高いのが特徴で、大型の看板、水族館の水槽などに使われています。

まったく違うものになります。

では、アクリル繊維とは何か?

アクリルは化学繊維のなかで、合成繊維に分類される素材です。石油を原料とする繊維ですが、羊毛(ウール)に似た性質持つことが知られています。

化学繊維であるため、糸を作る際の口金(ノズル)の形状によってさまざまな形状の繊維をつくることができ、これによって手触りや風合いの異なるアクリル繊維を作り出すことができます。

アクリル繊維の性質と特徴

ふんわりとした羊毛のような軽さと暖かさを兼ね備えた繊維です。静電気発生と毛玉発生という弱点はありますが、発色も良いため、さまざまな衣類に利用され、衣料品をはじめとする消費財に多用されます。ウールよりも、安価というのも消費を促す要因ともなっています。

また、本来はアクリル繊維の弱点でもあった抗菌防臭や静電気防止、耐熱性向上、毛玉が発生しにくいものなどの機能性を付与したものもあります。

アクリル繊維のメリット

・保温性、染色性、弾性回復率がよく、しわになりにくい素材です。

・日光に強く、耐候性もあります。

・外気に長時間さらしても強度はほとんど変わらず、乾湿でも違いはあまり出ません。

アクリル繊維のデメリット

静電気が発生しやすいこと、ピリングと呼ばれる毛玉が発生しやすいことがデメリットとして挙げられます。

また天然の毛のような吸水性、保湿性がないため、登山ウェアなどのインナーとしてはあまり採用されていません。

まとめ

アクリル繊維には様々なメリットやデメリットがありますが、アクリル繊維の弱点でもあった抗菌防臭や静電気防止、耐熱性向上、毛玉が発生しにくいものなどの機能性を付与したものもあります。耐熱性がありますので、これから利用していくことが多くなると思うので知識の一つとして理解しておきたいですね。

でも、アクリル板などのアクリル樹脂とはまったく違うものになりますので、その点も留意する必要があります。