店長ブログ
お気に入りの服を長く着るために
どんなにかわいい、かっこいい服でもシミが付いていると見苦しいですね。
シミを残さないためには、適切な処置と早めのクリーニングが肝心です。
クリーニングには「シミ抜き」はもちろん、「染色補正」というサービスもあります。
一週間以内に「シミ抜き」へ
先日、次女が「服に油性の黄色いペンついちゃった!」と見せてきたいので、その日は洗濯せずに次の日に工場へ持ってきて、しみ抜きをしました。
ここで一度洗濯してしまうと、衣類の中までシミが入ってしまうことがあり、シミが落ちにくくなります。
シミとは、部分的な汚れのことです。
そのシミを、衣服を傷めないよう、染色を損じないように取り除くのが「シミ抜き」です。
汚れの種類や程度から見れば、ふつうの洗い方では落ちないもの、特別な処理が欠かせないものといます。
シミの実態は複雑です。付く汚れ物質も、染み込まれる側の衣服素材も多種多様だからです。
例えば、醤油のシミの場合、刺身を食べている時に付けたシミには、色素に加えて刺身の油分、醤油のたんぱく質、わさびのタンニンなどが混ざっています。
そのうえ、酸化したり、熱が加わったりと、いろいろな要因がからみあって千差万別なのです。
染み抜きで重要なこと
・「衣類を傷めないように処理すること」です。
繊維や染色などが、シミ抜きに使われる薬品の影響を受けて損なわれたら困るからです。
ですから、シミの判別に加え、繊維や染料の判別が欠かせません。
その正確な判別があってはじめて、薬品やしみ抜き機器が役立つことになります。
・早めのクリーニングが重要です。
適切な処置のタイミングは、シミを付けた日から一週間以内が目安です。
クリーニングに出すときは、どこにどんなシミを、いつごろつけのか、また応急処置でどんなことをしたのかも伝えるようにすると受付からシミ抜きまでスムーズにいきます。
色を復元する「染色補正」も
「早期治療」が肝心なのですが、頑固なシミになってから気づくことも多々あります。
でも、あきらめることはありません。
部分的な変退色が生じている場合、染料を用いて部分的に染め、元の状態にもどす「染色補正」もあるのです。
「色修整」、「色修正」、「補色」などとも呼ばれますが、もともとは和服の分野で発達した技術だそうです。
着物は「染め替え」といって、流行遅れの柄を新しくしたり、着る人の年齢にあわせて色を変えたりしたものです。
また、色が褪(あ)せた場合には、色揚げといって、同じ色で染め直したりもしたものです。
その技能が引き継がれ、クリーニング業でもシミ抜きのときに応用されています。
例えば、頑固なシミがついている場合、シミと一緒にその部分を脱色(色抜き)してしまい、そのあとを元の色に染め直すのです。
また、変色箇所に他の適当な色を掛け、色の混合によって元の色を再現することもあります。
「色かけ」ともいって、漂白しても変色が残る場合などに補色して目的の色を得る方法です。