テントクリーニング
テントのカビ取り方法を調査!オキシクリーン・カビキラー・ハイター・重曹は使える!?
愛用のテントにカビが生えているのを発見し、カビ取り方法を急いで調べているところではありませんか?
急ぐ気持ちはわかりますが、間違った方法でメンテンナンスをすると、カビは取れても、大切なテントが劣化する可能性があります。
そこでテントのカビ取りを自宅で行う際に、使用する「洗剤」について安全性や方法を調査してみました。
やらないように注意喚起されている方法もあります。参考にしてみてください。
テントのカビ取り方法(1)中性洗剤
まずは「中性洗剤」を使う場合を紹介します。
pH(水素イオン濃度)が8.0以下6.0以上の洗剤を中性洗剤と呼びます。
中性洗剤を使用すれば、テント生地へのダメージを抑えながら洗浄が可能です。
◾️準備物
・きれいな雑巾
・バケツやたらい
・中性洗剤
◾️流れ
(1)中性洗剤を水で薄め、洗浄液を作りましょう。
(2)洗浄液に浸してよく絞った雑巾を使い、テントについたカビを拭き取ります。
(3)中性洗剤がついた部分を水拭きし、洗剤をしっかり落としましょう。
(4)風通しがよい場所にテントを干して十分に乾燥させます。
◾️注意点およびネットのレビュー
中性洗剤は、殺菌効果が低く、カビ菌を完全に死滅させるのは難しいです。
十分な乾燥を行わなければ、再びカビが発生する恐れがあります。
また刺激の比較的少ないとはいわれるものの、原液を付けると中性洗剤でもテント生地を傷める可能性があります。
中性洗剤を使用する場合は、水で薄め、洗った後は洗浄成分が残らないように必ず水拭きをしましょう。
テントのカビ取り方法(2)カビ取りスプレー
カビ取りスプレーを使用したテントの清掃方法をつづいてチェックしましょう。
◾️準備物
・カビ取りスプレー
・マスク
・ゴム手袋(手荒れ防止用)
・きれいな雑巾
◾️流れ
(1)ゴム手袋をして、テントのカビが発生している部分にカビ取りスプレーを吹きかけましょう。
(2)様子を見ながら10分程度置く。
(3)吹きかけた部分を洗い流す、もしくは雑巾で洗浄液を拭き取ります。
(4)塩素の臭いが消えるまでテントを干しましょう。
◾️注意点およびネットのレビュー
カビ取りスプレーを使用すると、撥水・防水加工などテントのコーティングが剥がれる可能性、生地によってはダメージを受けて傷む可能性が指摘されています。
流れの(2)の工程において30分程度置くように指示がある商品もあるようですが、生地の色落ちや傷みを懸念して“10分程度でも効果が期待できる”と紹介されている記事がネットでは散見されました。
またカビ取りスプレーを使用する際は必ず換気をしてください。
作業スペースが確保できるなら、ベランダや庭などの屋外での清掃がおすすめです。
塩素の臭いが気になる人は、マスクを二重にするなど対策をしましょう。
テントのカビ取り方法(3)酸素系漂白剤(オキシクリーン)
オキシクリーン(OXI CLEAN)に代表される「酸素系漂白剤」は、漂白・消臭効果のある洗剤です。
漬け置きによって、布製品の除菌にも使用できます。
◾️準備物
・酸素系漂白剤
・ゴム手袋(手荒れの防止用)
・衣装ケースやバケツなどの容器、浴槽
・きれいな雑巾
・非金属製の棒(洗剤を溶かす用)
◾️流れ
【部分的に洗浄する場合】
(1)バケツなどの容器に40~60℃のお湯を溜めましょう。
(2)ゴム手袋をし、酸素系漂白剤を適量入れ、棒を使って溶かします。
(3)先ほど作った溶液を浸した雑巾で、テントのカビが生えている部分を軽くたたきながら洗剤を付けていきます。
(4)10〜20分ほど放置したのち、水洗いした雑巾(もしくは溶液が付いていない別のもの)できれいに洗剤を拭き取りましょう。
【全体的に洗浄する場合】
(1)衣装ケースなどの大型容器もしくは浴槽に40~60℃のお湯を溜めましょう。
(2)ゴム手袋をし、酸素系漂白剤を適量入れ、棒を使って溶かします。
(3)テントが浮かないように工夫しながら、10〜20分ほど漬け込みましょう(オキシクリーンの場合、汚れの落ちが悪いときは最大6時間まで漬け込みが可能とされています)。
(4)洗剤が落ちきるまでしっかりとすすぎます。
(5)風通しのよい場所で十分に乾燥させましょう。
◾️注意点およびネットのレビュー
酸素系漂白剤に長時間漬け込むと、撥水・防水のコーティングが剥がれる可能性があります。
また酸素系漂白剤を使用する場合は、ゴム手袋などによる肌荒れ対策が必要です。
万が一に備えて換気ができる環境で作業を行いましょう。
テントのカビ取り方法(4)消毒用エタノール
消毒用エタノールは、タンパク質を分解してカビを殺菌する効果が期待できます。
◾️準備物
・消毒用のエタノール
・きれいな雑巾
◾️流れ
(1)テントのカビが生えている部分に消毒用エタノールを吹きかけます。
(2)水気のある部分はきれいな雑巾で優しく拭き取りましょう。
(3)十分に乾燥させます。
◾️注意点およびネットのレビュー
消毒は一種の化学反応であり、適当量の水分が必要です。
そのため消毒用エタノールは、60〜95%程度の濃度に薄められたものを使うか、原液を水で薄めて使うようにしましょう。
なおカビの除菌ができはするものの、消毒用エタノールに漂白作用がないため、着色汚れは落とせません。
また消毒用エタノールは揮発性が高いので、基本的には吹きかけるだけでOKです。
消毒用エタノールを吹きかけた後にゴシゴシ擦るのはやめましょう。
テントに傷が入り、そこからカビが奥まで入り込む可能性があります。
吹きかけたあとは、水分の多い部分だけを優しく拭き取るようにしましょう。
カビキラー・ハイター・重曹は要注意!?その他の注意点
洗剤ごとでも紹介してきたとおり、テントのカビ取りを行う際にはさまざまな注意点があります。
代表的なものや全般に当てはまるものなど、注意点を以下にまとめてみました。
◾️取扱説明書やパッケージをよく読み、分量などを守って洗剤は使う
どのような洗剤でも、不適切な使い方をするとテントの色落ちや傷み、さらにご自身の健康上の不具合につながるリスクがあります。
取扱説明書やパッケージの注意書きをよく読み、漬け込み時間や分量を必ず守ってください。
◾️テントの素材を確認する
洗剤と合わせて、使用可能な生地かも確認しましょう。
ポリエステル・ナイロン・コットン・ポリコットンなど、テントにはさまざまな素材があります。
素材ごとで性質が異なるため、使用する洗剤の成分によっては色落ちや傷みの原因になりかねません。
さらに生地には耐性があっても、細かい部品に洗剤が影響を及ぼす可能性もあります。
たとえば酸素系漂白剤のオキシクリーンは、革や金属への使用が推奨されていません。
◾️小さいところでテストしてから全体に行う
すでに紹介したとおり、使用する洗剤によっては変色や傷みが起こる可能性があります。
素材がダメージを受けると、修理しても治らないかもしれません。
まずは部分的に試して変色や傷みが見られないかを確かめてから、テント全体もしくは広い範囲を洗浄するようにしましょう。
◾️塩素系漂白剤(カビキラーやハイターなど)の使用は基本的にNG
塩素系漂白剤は、洗浄力が強すぎて生地を傷める可能性があります。
テントによく使われるナイロン素材も、塩素系漂白剤に対しては耐性が低いため、生地への悪影響が指摘されています。
カビキラーやハイターなどの塩素系漂白剤をテントの洗浄に用いるのは、基本的にNGと捉えましょう。
またネットには、作用が弱めなキッチン用ハイターを薄めて使用する洗浄方法を紹介している記事もあります。
塩素系漂白剤に耐性があるテント素材であれば、希釈して使用するのも1つの手段かもしれません。
ただし塩素系漂白剤の使用は基本的にNGなので、実施する場合はあくまで自己責任で収められる範囲に留めましょう。
◾️重曹は、加水分解によってテントのコーティングを剝がしてしまう
重曹を使う方法もネット上で紹介されています。
しかし重曹を使用してテントを洗うと、加水分解が起きてテントのコーティングが剥がれてしまいます。
撥水・防水加工が取れた状態になるので、雨の日は水がしみ込む恐れが大きくなるでしょう。
重曹を使用した洗浄にはテントの機能が失われるリスクがあるので、注意が必要です。
◾️洗濯機は使わない
テントを洗う際に洗濯機を使ってはいけません。
水流を発生させてこすり洗いをするので、テントの撥水・防水加工が落ちるだけでなく、生地が破れる可能性が洗濯機にはあります。
またテントの部品が引っかかり、洗濯機の方が壊れる場合もあるでしょう。
テント・洗濯機の双方にとってリスクが大きいです。
◾️洗剤をしっかり落とす
テントのカビ取りが終えたらしっかりと洗剤を落としましょう。
洗剤の落とし残しには水分が含まれているため、カビの再発につながる可能性があります。
また洗剤の成分が長く付着していると、その部分が変色する可能性もあります。
テントをきれいに保つために、洗剤が残らないようしっかり落としてきれいに拭き上げるようにしましょう。
◾️洗浄が終わったらしっかり乾燥&防水・撥水加工
カビの繁殖を防ぐために、洗剤の落とし残しを減らすだけでなく、テントを乾燥させて水分を飛ばすのも大事です。
テントの洗浄後は、全体が完全に乾ききるまでしっかり干しましょう。
また防水・撥水加工が弱まっている場合があります。
そのままテントを使うと、浸水や水漏れをするかもしれません。
テントの洗浄が終わったら、スプレーなどを使って防水・撥水加工をするのがおすすめです。
テントのカビ取りはクリーニング業者・ヤマトヤクリーニングにおまかせ!
今回はテントのカビ取り方法を洗剤別でまとめました。
紹介したとおり、カビキラー・ハイター・重曹など市販のカビ取り剤ではテントを傷めるリスクがあります。
テント専用洗剤もネットなどで手に入るので、自分で洗浄するときのリスクを少しでも軽減したい場合は専用品を使うのが安心につながるでしょう。
またカビがひどい場合や生地を傷めたくない場合は、クリーニング業者に相談するのがおすすめです。
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※テントのカビについてのほかの情報は下記の記事をチェック!※
【おことわり】
ヤマトヤクリーニングで洗浄する場合を除き、本記事で紹介している方法を大和屋が推奨しているわけではありません。
記事の内容に従ってテントのカビ取りをする場合、あくまでご自身の責任で行なってください。