テントクリーニング
テントのカビは何日ぐらいで発生する?発生条件や対処方法を紹介
キャンプ終盤に雨が降ってきたとき、濡れたテントの撤収が頭をよぎる、もしくはもうそれだけで頭がいっぱいになるのではないでしょうか。
なんとか撤収し終えたからと気を抜いてはいけません。
面倒くさがって濡れたままで放置しておくと、テントにカビが発生する可能性があります。
テントの貸し出しをしているグランピング施設やキャンプ場のスタッフさんも同様に、カビへの注意は必要です。
テントのカビが発生する日数・条件・対処法などを今回まとめました。
参考にしてテントのカビを防ぎましょう。
テントにカビは何日ぐらいで生える?
湿度や汚れ具合などによって変わるものの、2日ほどでカビは発生すると一般的にいわれています。
「カビは劣悪な環境では48時間で発生すると言われています」(東京都立図書館)や「水損してからカビが発生するまでの時間は,約2日(48時間)と言われている」(公益財団法人文化財虫菌害研究所)と実際に紹介されていました。
またキャンプやテントに関する情報を探してみると、雨に濡れたテントをそのままたたんで室内に保管した場合「早ければ3〜4日程度でカビが発生する」(hinata)や「2~3日ほど放置するとカビの発生リスクがグンと高くなる」(News.Magazine.Campers)と書いているサイトがありました。
以上を考慮すると、濡れたテントにカビが生えるまでは2〜4日程度で、1週間もかからないといえるでしょう。
しかし一般ユーザーの場合、キャンプに出かけるのは週末という人が大半ではないでしょうか。
次の週末にメンテナンスをしようと放置したら、テントにカビが発生しているかもしれません。
貸し出しをしているグランピング施設やキャンプ場も同様に、濡れたテントのメンテナンスは利用後すぐに行いましょう。
テントのカビは根絶が難しい。原因やリスクを紹介
基本的に屋外で使って雨風にさらされるため、テントは濡れやすいです。
雨だけでなく、中で寝泊まりする人間や下にある草からも水分は出ています。
そのためテントを濡らさないようにキャンプをするのはほぼ不可能です。
テントが濡れてしまうのは仕方がないので、そのまま放置せずにすぐに手入れすることを意識しましょう。
なおテントのカビは1度生えると根絶が難しいです。
カビが繁殖した部分が傷んだり、除去のために薬剤を使って色落ちしたりすると、きれいな状態に戻すには大掛かりなメンテナンスが必要になるかもしれません。
我慢して使おうにも、カビを放置すると防水・撥水効果やUVカット効果が薄れて機能性が落ちてしまう可能性もあり、安全面への不安が残ります。
独特の臭いを放つため、せっかくのキャンプが台無しになるかもしれません。
必要なのは、カビが生えてからの対処ではなく、毎回メンテナンスを行って“生やさない努力”です。
テントのカビの原因として注意したいのは水分と汚れです。
カビの胞子は空気中に浮遊しており、付着した箇所にある水と栄養を利用して発育します。
テントについた土や汗などの汚れは有機物で、カビの栄養になります。
キャンプによって水や汚れが付着したテントは、カビの栄養が多くある状態なのです。
環境条件としては、温度25~30℃かつ湿度80%以上でカビは発生しやすくなるといわれています。
夏は、特に雨が降ると、温度・湿度ともにカビの発生条件に合致しかねないため保管時の注意が必要です。
テントのカビを予防する方法
紹介したとおり、テントに発生したカビを根絶するのは容易ではありません。
テントを長く使い続けたいのであれば、カビを予防する方が効率的でしょう。
事前準備とキャンプ後に分けてカビの予防方法を以下にまとめました。
参考にしてカビの発生を防ぎましょう。
事前準備
■防水・撥水・防カビ加工
カビの原因の1つである水分の対策として、防水・撥水加工をテントにしておきましょう。
防水・撥水加工がテントにはもともと施されていますが、長く使って効果が弱まっている場合は塗り直しができます。
スプレータイプであれば、気になった箇所だけ気軽に防水・撥水加工ができるので便利です。
防カビ剤も使用しておくと、カビが発生しにくくなりテントをより長く使えるでしょう。
■悪天候の回避
キャンプへ行く前に天気予報を見て、なるべく悪天候を回避するのもテントのカビを防ぐ手段の1つです。
雨の日にキャンプを行うと、外側だけでなく、濡れた状態で人間が出入りするため内側にも多くの水分が付着します。
撤収時に悪天候だと、水気の拭き取りや乾燥が十分に行えないため、濡れたまま持ち帰らなければいけません。
家でメンテナンスをしようにも、行うスペースや時間的な余裕が無い人はカビが発生する前に対処するのは難しいでしょう。
■複数のテントを循環させる(業者向け)
グランピング施設やキャンプ場は商売道具として使っているため、一般ユーザーよりもテントの不備に注意を払う必要があるでしょう。
特にテントを常設しているグランピング施設の場合、『そのままで乾くだろう』と雨が降ってもメンテナンスをしていないのではないでしょうか。
説明したとおり、雨に打たれた人が出入りして内側が濡れたり、地面についている部分(スカートなど)が乾き切らなかったりしてカビが発生する可能性は十分に考えられます。
スペアのテントを複数用意し、循環しながら使用するのが望ましいです。
キャンプ後
■汚れを落とす
キャンプが終わったらテントの汚れを落としてから収納するようにしましょう。
テントに付いている汚れを放置しておくと、カビが増殖しかねません。
大まかな汚れは、手やブラシで払えば簡単に落とせます。
泥などの固まった汚れであれば、水で薄めた中性洗剤などを使用してタオルで軽く拭き取りましょう。
もちろん、業者も同様です。
複数個のテントを使い回すのに加え、メンテナンスを定期的に行いましょう。
常設しているグランピング施設も、カビのリスクや衛生面を考えて、4か月に1度は業者にテントの清掃を依頼するのをおすすめします。
清潔なテントを提供していれば、利用者の満足度も上がってリピートにもつながるはずです。
■乾燥(撤収時+帰宅後)
テントが大き過ぎて自宅では干せない場合があるでしょう。
晴れていれば、サイトやガーデンサイドなどで広げてテントをしっかり乾燥させてから帰るのが望ましいです。
キャンプ用具のすべてを干せる場所や時間が無い場合、自宅でも乾燥させられる小物はあと回しにしてもいいでしょう。
乾燥させるのにスペースが必要なテントを最優先で乾かしてください。
午後に天候が回復する場合は、レイトチェックアウトにしてしっかり乾燥させるのも選択肢の1つです。
帰宅してから乾燥させるときは、ベランダや庭などの風通しがいい場所に、広げて(重なる部分を少なくして)干しましょう。浴室乾燥を使うのもかまいません(洗濯機の乾燥機能や乾燥機を使うのはNG)。
■保管方法
キャンプ後から何日も雨天が続く場合があるでしょう。
しかし外に干せないからといって、濡れたままで袋内にテントを放置するのはよくありません。
少しでもカビの発生を防ぐために、雨が当たらない・風通しのよい場所にテントを干してください。
天候が回復したら、日に当ててしっかり乾かすようにしましょう。
シーズンオフで長期保管する場合は、高温多湿を避けて乾いた場所にテントを置いておくとカビは発生しにくいです。
■これだけは最低限行いたい
キャンプで疲れ切っている場合、テントのメンテナンスをする気力が湧かないかもしれません。
やる気が起きない場合は、袋から出してベランダなどに置いておくぐらいは最低限行いましょう。
雨に当たらなければ表面は乾きます。
それも大変・面倒くさいのであれば、袋の口を開けておくだけでも湿気が抜けてカビの予防になります。
テントのカビの除去(カビ取り)方法
すでにカビが発生している場合、速やかに除去しましょう。
テントのカビを除去する方法を以下にまとめました。手間や予算を考慮し、納得できる方法を試してみましょう。
■自分で洗う
テントのカビは軽度であれば自分で洗って落とせます。
自分で洗うと経済的なので、費用を抑えたい人に向いているでしょう。
カビの部分だけを洗える点も、コスト軽減につながります。
自分でテントを洗う際は生地が傷む可能性があるので、洗浄力の強い塩素系を避け、中性や酸素系の洗剤を使用するのが望ましいです。
カビの増殖を防ぐために、素材を確かめた上で、エタノールなどで殺菌するのもいいかもしれません。
ただし自分で洗うのは、手間がかかる上に、防水・撥水加工などの機能性を落とす可能性があります。
テントが破損すると、業者に頼むよりも出費がかさむでしょう。
自分でテントを洗う方法は、以下の記事で詳しく解説しています。参考にしてみてください。
■メーカーや販売店に依頼する
カビの除去をメーカーや販売店に依頼する方法もあります。
購入した販売店や、メーカーのWebサイトなどに問い合わせたのち、テントを引き渡してメンテナンスをしてもらう方法です。
ただしカビ取りだけのサービスを行っているメーカーや販売店は珍しいでしょう。
洗浄ではなく“修理”となる可能性があります。
新しい生地に交換されてカビはきれいに除去できるかもしれません。
修理になる分、クリーニングや自分で洗うよりも高くなる場合があるので注意してください。
■クリーニング業者に依頼する
大切なテントのカビ取りをしたいのであれば、クリーニング業者に頼むのがよいでしょう。
生地へのダメージを最小限にしてカビの除去を行えます。
防カビや撥水加工のオプションサービスを提供している業者もあります。
自分で洗うより費用や時間はかかるものの、お気に入りのテントをより長く使うのに役立つのは間違いないでしょう。
テントのカビにつながる汚れ落としや適切な保管はクリーニング業者・大和屋におまかせ!
濡れたテントを2~4日放置するとカビが発生するリスクは大きくなります。
1度生えてしまうとカビの根絶は難しいため、生やさないように事前準備や事後のメンテナンスをまずは心がけましょう。
ただし汚れ除去や乾燥などをご自身で完璧に行うのは難しく、破損や変色などのリスクがあります。
そのためカビ取りなどのテントメンテナンスは、クリーニング業者に依頼するのがおすすめです。
中でもクリーニング業者の大和屋は、ほぼ手作業で職人が丁寧に洗浄するので、大切なテントでも安心して任せられます。
無料保管サービスも利用可能です。
収納場所にお困りの人はぜひご利用ください。
濡れた状態での送付も可能で、キャンプの帰りに配送すれば汚れ落としや乾燥などの作業は必要ありません。
独自の防カビ加工サービスをオプションで付けられ、5年間もの効果の持続が期待できます。
サービスの詳細は以下の専用ページからご覧ください。
※テントのカビについては下記の記事でも詳しく取り扱っています。
【おことわり】
ヤマトヤクリーニングへの依頼を除き、本記事で紹介しているメンテナンス方法を大和屋が推奨しているわけではありません。
記事の内容に従ってテントのメンテナンスをする場合、あくまでご自身の責任で行なってください。