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テントクリーニング

テントの洗い方をチェック!グランピングやキャンプ場のスタッフ向けに、使用後にやりたいメンテナンスを紹介


テントのメンテナンスは、グランピング施設やキャンプ場のスタッフにとって大仕事でしょう。

日常的にテントを洗うわけではないので、正しい洗い方が定着していないスタッフもいるのではないでしょうか。

テントの洗い方を誤ると、大事なテントが早く劣化する可能性があります。

正しい洗い方・扱い方・注意点など、今回紹介する内容を実践してより長くテントを使えるようにしましょう。

 

テントの一般的な洗い方

テントを正しく洗わないと、撥水性が無くなったり生地が傷んだりするかもしれません。

できるだけ長くテントを使いたい場合は、正しい洗い方を知っておく必要があります。

テントの一般的な洗い方や注意点を以下でまとめました。手順に沿って実際に洗ってみましょう。

 

・丸洗いできる広いスペースで、チャックをすべて開けてテントを広げる

テントが丸洗いできる広いスペースを確保してください。

使用後のテントには泥や砂が付いている場合があります。

そのため排水管が詰まりやすい風呂場などで洗うときは注意しましょう。

排水管のつまりを防止するために、ブラシなどを使い大まかな泥や砂をあらかじめ外で落としてから洗い場に持ち込むのがおすすめです。

洗い場にテントを持ってきたら、チャックをすべて開けてテントを広げましょう。

吊るして洗う方法もありますが、水の重さで生地を傷める可能性があります。

テントを広げられる環境であれば、置いて・敷いて作業した方がよいでしょう。


 

・大きな容器に水を張り、中性洗剤を薄める

次は、テントが入るくらいの大きな容器に水を張って、洗剤を薄めます。
弱アルカリ性洗剤ではなく、中性の衣類用洗剤を使うようにしましょう。

 

・手や足を使って優しく洗う

テントを洗う場合はゴシゴシこすらずに、手や足を使って優しく洗いましょう。

あまり長い時間テントを洗剤に漬けていると、汚れだけではなく表面の加工まで落としてしまいます。

大まかな汚れは乾いた状態で事前に落としておき、気になる汚れだけを洗剤で洗うとよいでしょう。

もしくはテントやアウトドアウェア専用の洗剤を使うと、表面の加工の落とし過ぎを気にせず洗浄できるのでおすすめです。

 

・水で洗い流す

洗剤が残らないようにしっかりと水で洗い流しましょう。テントが洗剤を多く含んでいるので、1回1回水をためるのではなく、流水で洗うと効率的にすすげます。

洗剤をきれいに洗い流せたら、たたんで上からゆっくりと押してテントを絞ります。雑巾絞りは、生地を傷める可能性があるのでおすすめしません。

ある程度水気が取れたら、バスタオルなどを使って生地の水気を吸い取るときれいに仕上がります。


 

・広げて日陰で干す

水気を切ったテントを物干し竿などにかけて乾かしましょう。

洗った直後のテントは、水を含んで重くなっているので注意が必要です。

洗濯バサミなどで挟むと生地が傷む可能性があるので、テントの穴にフックをかけたり丈夫な部分をうまく活用したりして干しましょう。

また直射日光を当てると紫外線によってテントの劣化が早まります。できるだけ日陰の風通しがいい場所で干すようにしましょう。

 

・撥水加工または防水加工をする

最後に撥水加工・防水加工を行います。

撥水加工とは、生地の表面をコーティングして水を弾くようにする方法です。

一方の防水加工とは、生地の裏側まで水を浸透させない方法です。

一般的に防水加工はテントの裏側、撥水加工はテントの表面に施します。

念入りにメンテナンスしたい場合、塗るタイプを使うとムラなくしっかり加工できます。

手軽に加工したいときはスプレータイプがおすすめです。

 


テントはなぜ洗う?メンテナンスが重要な理由


手間がかかり面倒だと、テントの洗浄を嫌がるスタッフが多いかもしれません。

しかし日々のメンテナンスを怠るとさまざまなデメリットにつながります。

テントを洗うべき代表的な理由3つを以下にまとめました。

この機会にテントのメンテナンスを見直してみてはいかがでしょうか。

 

・劣化を防ぐため(生地の傷み・カビ・臭い)

レンタルで貸出をしているキャンプ場の場合、返却されたテントが濡れたままの場合があるでしょう。

濡れたままの状態でテントを放置しておくと、カビや雑菌が繁殖して不快な臭いを放ち出す可能性があります。

カビや雑菌は一度繁殖すると完全に取り去るのが難しく、テントに臭いが残ったり見た目が悪くなったりするでしょう。

また湿気や汚れの放置は生地の劣化を早めます。

生地が劣化すると軽い衝撃で破けてしまい、余計な出費につながるかもしれません。

部分的な修理ができたとしても、生地自体の劣化はメーカーに頼んでも修復は難しいでしょう。

よい状態で長く使うために、テントは定期的にメンテナンスする必要があります。

 

・撥水効果を持続させるため

新品のテントには、基本的に撥水加工が施されており、表面に水が付いても水滴となって転がり落ちるでしょう。

しかし何度も使用される内に、撥水効果はどんどん無くなっていきます。

撥水効果が弱まると、生地に水がしみ込んできて雨漏りの原因になります。

きちんとメンテナンスをしていれば、撥水効果が長く持続し、さらに定期的な撥水剤の使用によってテントをいい状態で提供できるでしょう。

 

・顧客満足度を高めるため

いい状態でテントを提供できれば、利用するお客さんの満足度につながります。

貸出のテントに不備があれば、クレームにつながるのはもちろん、強度にかかわる不備であれば安全面でのリスクが大きくなります。

またグランピング施設では、ラグジュアリーな体験を期待して訪れたお客さんがテントの汚れや臭いに失望してしまう場合もあるでしょう。

ただ単に道具を利用しているわけではなく、非日常的・貴重な体験を期待してお客さんはわざわざ足を運ぶのです。

満足度や期待に沿うためにも、テントのメンテナンスから見直してみてはいかがでしょうか。

 

テントの洗浄での注意点

テントを洗う際にはいくつか注意点があります。

誤った知識で洗濯をすると、思わぬトラブルにつながるかもしれません。

代表的な注意点を以下にまとめました。よく確認した上でテントを洗浄してみましょう。

 

・コインランドリーや洗濯機を使わない

コインランドリーや洗濯機でテントを洗うのはやめましょう。

洗濯機で洗うと、テントが傷んで劣化を早める可能性があります。

また布部分だけではなく、さまざまな部品がテントには付いています。

硬い部品の付いたテントを洗うと、洗濯機が壊れる危険性が考えられるでしょう。

コインランドリーの洗濯機を壊してしまったら、弁償などのトラブルに発展するかもしれません。

テントを洗う際は、コインランドリーや洗濯機の使用は避けましょう。

 

・素材に注意(テクニカルコットンやコットンのテントは洗いにくい)

吸水性の低いポリエステルやナイロンの素材であれば、比較的大きなテントでも洗いやすいです。

しかしグランピング施設で広く使われているテクニカルコットンやコットンのテントの場合、水を吸収しやすいため、洗うときはもちろん干すときにも手間と時間がかかります。

さらに白い生地のテントがおしゃれで人気のためグランピング施設で多く使われていますが、汚れが目立ちやすくメンテナンスをしていないのがわかりやすいです。

グランピング用のテントは大きさもあるため、十分な広さの洗い場や干し場が確保できない場合は、クリーニングサービスの利用を検討してみましょう。

 

・頻度は1年に1度程度(洗い過ぎによる劣化に注意)

テントを洗い過ぎると、撥水・防水加工が落ちて水漏れの原因になりかねません。

テントの洗浄頻度は1年に1度程度がよいでしょう。ただしテントの使用頻度が高い、グランピング施設やキャンプ場の場合、汚れるスピードが早いかもしれません。

不潔な状態で貸し出すとクレームやお客さん満足度の低下につながる可能性があるので、メーカーに問い合わせるなり取扱説明書やWebサイトを確認するなりして最適な洗浄頻度を把握しましょう。

 

キャンプ終わりの撤収時やテントを収納するときに促したいメンテナンス

お客さんごとでテントの扱い方はさまざまです。貸し出したテントを自己流で扱われると、劣化につながるかもしれません。

できるだけ長くテントを使い続けるために、キャンプ終わりの撤収時や収納に関して、適切なメンテナンス方法を伝えておきましょう。

 

・破損などを申告してもらう

貸し出していれば、テントが破損して返ってくる場合があるでしょう。

後々気付いてトラブルに発展する可能性もあります。

破損があった場合は、申告するようにあらかじめアナウンスしておきましょう。

お客さんの申告率が低い場合、「自己申告のない破損を見つけたときは通常料金の○倍を罰金として徴収」といった制度を設けるのも解決策の1つです。

あらかじめ補償制度を作って別途料金を貰っていれば、いざというときに施設側は損害を抑えられ、安心してテントを貸し出せるでしょう。

 

・撤収時にしっかり乾かしてもらう

雨の日はもちろん、雨が降っていなくても湿気や結露などによってテントが濡れている場合があります。

キャンプを終えたお客さんには、現地でしっかり乾かしてから収納するように促しましょう。

撤収する2時間前には水分をふき取って、よく風が吹く場所にテントを干しておくのが理想的です。

 

・汚れやゴミを落としてから袋に入れてもらう

テントに付いている汚れやゴミをしっかり落としてから袋に入れてもらいましょう。

現地ではすぐに落とせても、放置しておくと頑固な汚れに変わっている場合があります。

テントの使用から返却まで期間がある場合はなおさらです。

また汚れやゴミが付いたまま袋に入れると、袋自体も汚れるので清掃の手間が増えます。

大まかな汚れやゴミは現地で落としてから袋に入れるよう呼びかけましょう。

 

・折り目に沿って、丁寧に折ってもらう

ぐちゃぐちゃと袋へ押し込まず、折り目に沿いながらテントを丁寧に折ってもらうようアナウンスしましょう。

無作為に押し込むと、収まりきらずに袋のファスナーが閉まらなくなる場合があります。

また無理やり閉めると、ファスナーに引っかかってテントの生地が破ける可能性もあるでしょう。

さらに折り目以外で折りたたむと、余計なシワや新たな折り目がテントにできます。

新たにできた折り目から生地が傷み、劣化を早める原因になるかもしれません。

テントの折り方についてマニュアルを作るなどして、扱い方を徹底させるのをおすすめします。

 

・ペグやポールなどもきれいに拭いてもらう

ペグやポールなどの小物もキレイに拭いてもらうように促しましょう。

汚れや水分をそのまま放置していると、ペグやポールの劣化が早まります。

とくに海辺にある施設の場合は、塩水が付いている可能性があり、ペグやポールがサビかねません。

真水で一通り洗い流したあと、しっかり拭くようお客さんに伝えておきましょう。

 


テントのメンテナンスは業者に出すのがオススメ!

一般的なテントの清掃方法を今回紹介しました。

しかし「すでにカビが生えてしまった」「数が多くて対応できない」「忙しくて時間がない」などの理由で、紹介した洗浄が難しい場合はメンテナンスをしてくれる業者に出す方法もあります。

創業65年以上をほこるクリーニング企業の大和屋でも、テントのクリーニングサービスを提供しています。

ほぼ手作業でテントを丁寧に洗浄しているのにくわえ、無料保管も利用可能です。

詳しくは下記の専用ページを確認の上で、ぜひヤマトヤにご相談ください。